◆Q&A

Q:ヨーガは宗教ですか?

A:ヨーガはいわゆる一般にいわれる宗教には馴染みません。何かに依存するというのとは、正反対と言ってもよいでしょう。今の自分の身体はどうか、自分の心の状態はどうかということを観察し、「自分の感じ方」を大事にします。頼るのは何よりも自分自身だ、ということです。

Q.しかし、佐保田先生は「ヨーガは宗教である」と言っていますが?

A:会報『道友』誌には、「ヨーガは宗教である」という宣言文があります。ここでの佐保田先生の趣旨は「本来の宗教はこうあるべきだ」というものです。「自分に確固とした信念をもたらすもの」それを佐保田先生は「あるべき宗教」と定義しています。ですから一般に宗教といわれている、多くの人々に共通する儀式・経典・殿堂・制度・機関等という意味ではありません。佐保田先生の考え方でいうと、「ヨーガをやっていくと、自分に確固とした信念をもたらします」から、ヨーガは真の宗教ということになるのです。

Q.そちらでやっている「ヨーガ禅」は、インドの「ヨーガ」と日本の「禅」を適当にくっつけたような感じがしますが?

A:日本の「禅」の語源はディアーナと言って、インドに伝わるヨーガの行法のひとつです。昭和40年代に日本で流行した「美容体操のヨガ」と区別するために、このように名付けられました。

Q.ほかでやっている健康のためのヨーガをどう思われますか?

A:身体が健康になることはすばらしいことです。いろんな団体がヨーガをして、多くの方が健康になれば、いいと思います。そのうえ心の方も、明るく、平和であればもっといいです。

Q.ヨーガにはレベルの違いがあるのですか?

A:佐保田先生は、「ヨーガは幼稚園から大学院に至るまで、すべての機能を具えている大きな学園のようなもの」と述べておられます。これはヨーガ修養のレベルの違いをうんぬんする、といった意図ではありません。老若男女誰でもが、好きな時に入学できる総合学園で、入園すればいかなる人も順序よく教育を受けて、それほど無理をするようなことがなくても、大学院にまで進むことができるというわけです。ヨーガを学び、自分の身につけるよう怠らず勉めていくならば、ほどなくヨーガの長所を生かして、心身の健康を保ち、やがて明快な判断、鋭敏な直感に恵まれ、人間の最高目標に向かって行くことができるのです。